阪神大震災から30年
阪神大震災から30年がたちます。
思い起こせば結婚して間もないころでした。
当時、海外の地震の被害を見ても、地震大国である日本の耐震基準は厳しいので、
こんなことはありえないといわれていました。
しかし、阪神高速道路の倒壊を目の当たりにし日本の安全神話はもろく崩れ落ちました。
僕は、狭いアパートの部屋でTVから流れる被災者の名前をじっと見つめていました。
僕は、明石の学校に行っていたので、神戸には友人がたくさんいます。
その名前が出てこないか見ていたのですが、
「俺はいったい何してるんだ?名前がないほうがいいのに、知人の名前を探してどうすんだ」
と思って見るのをやめました。
翻って、建設業は、耐震基準を守った高品質の建物の構築や耐震補強など、
同じような被害が出ないように尽力してきました。
直接的、間接的にこうした震災の悲劇を繰り返さないことに役立ってきたという
自負があります。
自然災害は、人間の想像をはるかに超えます。
その自然の畏怖の念を抱くとともに、安全安心に暮らせるように、
どこまでも努力し続けるのがわれわれエンジニアの役割だと思います。
30年たって、その間にも東日本や九州、能登半島でも震災がありました。
耐震基準もどんどん引き上げられました。
この先も建設技術者役割は尽きることはありません。
改めてそう自覚していこうと思います。

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