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マニュアルの線引き

 

がんばれ現場監督

 

マニュアルや作業手順書は、誰がやっても一定の品質や

安全が確保できて、しかも無駄がなく効率的にできるように

するためにつくられます。

 

しかし、マニュアルにばかり頼っていると

本当に大切なことを忘れてしまいます。

 

あるハンバーガーショップで、ハンバーガーを10個買いに来た

お爺さんがいたそうです。

 

店員さんは

 

「お持ち帰りですか。それとも店内でお召し上がりになりますか?」

 

とマニュアル通りに聞き返したそうです。

 

お客様の意図を確認するという行為は、マニュアル通りですが、

そこには状況を判断する気持ちや相手のことを思いやる心はありません。

 

ディズニーランドのキャストは、「マニュアルを超える」と言われます。

 

事細かに、こういう時はこうするというマニュアルはなく、

アルバイトに至るまで徹底的に「行動規範」を浸透させているそうです。

 

なので、ゲストのために、こういう時はどうすればいいかを誰かに

指示されるまでもなく、キャストの一人ひとりが考えて行動します。

 

そこにリピーター率98%という顧客満足が生まれるのでしょう。

 

たしかに、マニュアルは便利で効率的です。

 

何もわからない人が適当にやって、大変なことになることもありません。

 

でも、一番大切なのは、こんな時はどうするかということではなく、

こんな時はどう考えるかということではないでしょうか。

 

そもそもマニュアルにも完璧や完成はありません。

 

その都度進化していく必要があります。あえて難しいこと、

細かいことを規定せず、マニュアルに線引きせず、

一人ひとりの考えや思いを大切にすることも大事なの

かもしれませんね。