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カラスもビビった秘策

 

がんばれ現場監督 カラスもビビった?

 

造成現場では、開発面積に応じて防火水槽を

設置しなければなりません。

 

この防火水槽は、地中につくるのですが、

その上に土を盛って芝を張らなければ

なりません。

 

この芝というものは、種をまくのではなく、

30cm角くらいのマット状の芝を持ってきて

ペタペタと土の上に置いていきます。

 

だから芝植えといわず、芝張りといいます。

 

その現場でも、職人さんにキレイに芝を張って

もらったのですが、しばらくしていってみると、

カラスにベロベロにめくられていました。

 

どうやら芝の下にミミズかなんかがいると

思ったのでしょう。

 

何回やりなおしても、いつの間にか

めくられています。

 

困り果てていたところ、所長が現れ、

「事務所から一升瓶を持ってこい」といいます。

 

「は?何のこと?」と思いながらも、言われた

とおりに空の一升瓶を持ってきました。

 

すると所長は、その一升瓶を

逆さにして、防火水槽の土の

上にブッ刺しました。

 

益々訳の分からない僕

 

所長は、ニコニコしながら

「カラスは、頭がいい鳥なんだ。だから、

妙なものがあると警戒して近づかないんだ」と。

 

それからしばらくして、あれほど何回も

ひっぺ替えされていた芝生にカラスは

一度も来ませんでした。

 

 

その時は、ほんとにスゴイなぁと感心しました。

 

でも、よく考えると、一升瓶を持ってこいと

言われて、すぐ持ってこれるところに

ゴロゴロと転がっていたこともある意味

スゴイですね。